上村菜穂子著書の、獣の奏者を全巻読みました。全4巻。
本当は2巻の最後にエリンが王獣を飛ばしたところで終わるはずだった物語だけれど、
読みたいという要望に応えて続編の3,4巻ができたとのことです。
でも、確かに2巻だけだと、エリンのお母さんが亡くなるきっかけとなった、
闘蛇の一斉死の謎が解けていないので、続編があってよかったのではないかと思います。
あれだけ壮大な世界を作っておいて、2巻だけで終わるのはもったいないと思いました。
しかし、3,4巻は主人公・エリンももう少女ではなくなり、結婚して一人の男の子の母親に
なっています。
だからなのか、物語も一人の少女と一人の獣の絆のお話ーというような
神話や児童文学によくあるストーリーを超越し、
何故人は争うのか?
人のために獣をならすことは悪なのか?
力を持つほど力に縛られるのは何故か?
さらに自分の道を行くことと、子育ては両立できないのか?
など、大人を唸らせるような、深いテーマが主体となっています。
人は決して争いを辞めない生き物。むしろ戦を好む生物かもしれません。
他の人を踏みにじってでも自分が良いものを、いい暮らしを
手に入れたいと考える気持ちは、人という生き物が元から持っている性なのでしょうか。
さてさて全四巻読み終えたし、他の家にある古本とも合わせて、古本買取してもらおうと思います。
読み終えた本はなるべく早く古本屋に売ることにしています。
今回はネット古本買取を使うつもりでいます。
宅配で取りに来てくれるから家から一歩もでることなく古本が売れます。