人生に、上下も勝ち負けもありません

紀元前8世紀頃の中国の思想家である、老子の言葉が分かりやすい言葉で解説されています。
小難しい内容ではなく、面白おかしく、かつ悩んでいる人に寄り添うような内容です。
優劣、勝ち負け、正しい、間違っている、などの判定をやめることを勧めており、それらが「出汁昆布」で説明されていたり、動物の「なまけもの」を例にあげ、自分らしく生きることを説いてあったりと、クスッと笑いながら読めました。
また、人は普段から「ある物より、足りない物」について考え、嘆くことが多いかと思いますが「あるか、ないか」ではなく「何もないから役に立っている物がある」と、まったく違う視点からの考え方もあり、心に響きました。
本文中の、独特で落書きのような挿絵と、傾いたり逆さまになったりしている見出しの文字に、なぜかほっこりさせられました。
著者は、精神科医として実際に患者さんと接しておられる方で、老子の教えの効果の説明にも、説得力がありました。
読み終えて、何か劇的な効果や変化は今のところありませんが、一つ一つの教えが、腑に落ち、怒ったり悩んだりして力が入っていたのが、緩むような感じがしました。
老子の言葉ごとに、ニ、三ページの説明がされています。
忙しい合間に一つ読み、寝る前に一つ読みと、すき間時間に楽しんで読ことができました。